Dash(ダッシュ)の特徴|基本情報、購入方法、将来性とは

Dash(ダッシュ)の特徴|基本情報、購入方法、将来性とは

Dash(ダッシュ)はアルトコインの一つで、時価総額は15位という上位にいます。(2019年3月5日時点)

DashはBitcoinのような取引履歴が誰にでも追跡可能なものとは異なり、取引履歴が第三者から分からないように匿名性を有した送金と決済に特化したアルトコインになります。

発行時はXcoin(エックスコイン)という名前でしたが、Darkcoin(ダークコイン)というリブランディングを経て今のDashという名前になっています。

時価総額の高さと、高い匿名性を有しているという特徴からMonero(モネロ)やZcash(ジーキャッシュ)と並べて比較されることが多いです。

匿名性を有している点は何か買い物をした時のプライバシーの保護の観点では利点になり決済や送金の手段として注目されますが、匿名性が高すぎると違法な手段として利用されかねないという危険性も有しています。

この記事ではDashの基本的な特徴をまとめます。

Dash基本情報

通貨名(単位) Dash(DASH)
公開日 2014年1月18日
発行上限 2200万枚
コンセンサスアルゴリズム PoW

Dashの単位はDASHです。読み方は同じですが大文字の表記になります。

コンセンサスアルゴリズムはBitcoinなどでも使用されているPoW(Proof of Work)に分類されるものを採用していますが、X11という消費電力も少なく、11種類のハッシュアルゴリズムがある方式を採用しています。

11種類もあるので専用のマイニングマシンの開発が難しく、特定のマイナーによる中央集権化してしまう問題を防ぎます。

初期の発行上限は2200万枚ですが、運営側が定期的にDashのバーンを行うことで上限枚数は減少していく点も特徴の一つです。

Dashの購入

Dashは時価総額も高めな匿名性を有したアルトコインですが、Moneroと同様に以前はコインチェックで購入できましたが匿名性の高さのためリストから除外され、現在は金融庁に認可された国内取引所から購入することができません。(2019年3月時点)

購入する場合は以下のような手順を踏む必要があります。

国内の取引所で基軸通貨となるBTCやETHを購入をしたのち、Binance(バイナンス)などDashを購入可能な海外取取引所に送金したのちに、基軸通貨からDashを購入することができます。

Dashの特徴

Dashの主な特徴としては次のようなものが挙げられます。

  • 高い匿名性
    Bitcoinのような取引履歴が誰にでも追跡可能なものは透明性は高い一方で、第三者からも閲覧可能で、決済情報が他人から見られてしまうことはプライバシーの観点からも問題になります。Dashは高い匿名性を有することで、取引履歴から送受金社を特定することを対策しています。
    一方で、高すぎる匿名性は日本で購入できなくなったことからも分かるように、政府からの規制がかかるという可能性もあります。
  • 高速な送金
    Dashは高速な送金速度を実現しており、決済や送金に特化している通貨として重要な特徴であると言えます。

これらの特徴からDashは実際の送金決済手段に使用できる匿名性通貨と言えます。

Dashの技術

Dashではマイニングを行うマイナーの中でもマスターノードという存在があります。

Bitcoin等が一般のノードのみによるマイニングを行う「一層構造」というのに対してDASHはマスターノードと一般のノードでマイニングを行うので「二層構造」と言われたりもします。

マスターノードとは1000DASHを担保として預け、24時間稼働するマイニング用のコンピュータを提供することでDashのシステムを管理し、その対価としてマイニング報酬の45%を受け取るノードのことです。

このマスターノードは次の二つを提供することで、Dashの特徴である高い匿名性と高速な送金を実現しています。

  • インスタントセンドネットワーク
    送金、決済といったトランザクションの承認を行うノードをあらかじめマスターノードに決めておくことで、高速な送金を実現しています。マスターノードはこのインスタントセンドネットワークを提供します。
  • プライベートセンドネットワーク
    複数の送金や決済のトランザクションを一度マスターノード側で集めてまとめます、そしてこの複数のトランザクションをコインジョイン(コインミキシング)と呼ばれる技術でミックスすることで、送受金の情報を特定できなくします。マスターノードはこのプライベートセンドネットワークも提供します。

マスターノードは運営の意思決定にも強く関わっており、投票制度を行うことで素早い意思決定を実現していますが、一方でマスターノードの中央集権的な側面も持つアルトコインであると言えます。

Dashの将来性とは

Dashは高い匿名性を持った送金、決済手段として時価総額の面からも一定の需要があるアルトコインであることがわかります。また、通貨として実際に生活の決済手段として浸透していくとさらに需要が増えていくことが期待されます。

ハイパーインフレを起こした国のジンバブエという国でウォレット配布などを行い、国によって価値が変動しない通貨になるための動きや、アロゲートウェイという、アジア圏でさまざまな決済サービスを提供している企業との提携で実際の決済手段としてのユースケースの拡大が進んでいます。

今後のDashをはじめとした匿名性通貨が個人情報保護の観点から正しく利用され決済手段として世界に利用されていくかどうかに注目です。