Ethereum(イーサリアム)ハードフォークまとめ
イーサリアムの4段階のハードフォークについて
イーサリアムは現在リリースされているバージョン1系のものからバージョン2.0へのアップデートするためのロードマップがあり、数々のハードフォークを行うことによって実現します。コンスタンティノープルはそのハードフォークの一つということになります。
今回はイーサリアム2.0までのロードマップで、大きく分けて4段階あるハードフォーク
- Frontier(フロンティア)
- Homestead(ホームステッド)
- Metropolis(メトロポリス)
- Serenity(セレニティ)
それぞれについてまとめたいと思います。
Frontier(フロンティア)について
2015年7月末に実施されたフロンティアというハードフォークは開発者向けに行われた初のアップデートで、目的としては正式リリース前の実証実験としての機能の確認をすることや、バグの発見と修正をすることでした。
2015年9月初旬にはFrontier Thawing(フロンティア ゾーイング)というフロンティアに大きな修正を行なったハードフォークもおこなわれ、ロードマップ通りに次のホームステッドへと続く形となります。
Homestead(ホームステッド)について
2016年3月中旬にホームステッドというハードフォークが行われました。主なアップデートの内容としてはプラットフォームとしての利便性の向上、マイニング採掘難易度調整や、GASと呼ばれる手数料を引き上げたことが挙げられます。取引の承認にかかる時間も大幅に短くなりイーサリアムのユーザが増え価格も上昇しました。
しかし、2016年6月に後に「The DAO 事件」と呼ばれる、当時で約650億円相当のイーサリアムが盗まれる事件が起きてしまいました。イーサリアム自体の問題ではなかったのですが、その時に盗まれたイーサリアムを無効化するためにブロックチェーンを盗難前の状態まで戻すためのハードフォークが行われたのが2016年7月のDAO Fork(ダオ フォーク)となります。また、この事件をきっかけに分岐前のイーサリアムをイーサリアム クラシックとして新たなアルトコインとして分岐する形(ハードフォークコイン)となりました。
そして2016年10月と11月に実施されたEIP-150 Hard Fork(EIP-150 ハードフォーク)やSpurious Dragon(スプリアス ドラゴン)のアップデートでは、イーサリアムネットワーク自体の脆弱性を修正し安全性を高めるための当初のロードマップにはないハードフォークが行われました。
Metropolis(メトロポリス)について
メトロポリスのアップデートは2段階のハードフォークによって行われます。それぞれByzantium(ビザンチウム)とConstantinople(コンスタンティノープル)というハードフォークになります。
2017年10月中旬にビザンチウムというハードフォークが行われ匿名性、プライバシーの強化とコンセンサスアルゴリズムをプルーフ・オブ・ワーク(PoW)からプルーフ・オブ・ステーク(PoS)への移行できるように準備を整えることが行われました。
先日延期が発表されたコンスタンティノープルですが、2019年2月末に行われることになっていますが、内容としてはマイニング難易度とマイニング報酬の調整と、GAS消費量の削減といった内容が挙げられます。
Serenity(セレニティ)について
セレニティのハードフォークについてはまだ日程など未定ですが、このアップデートが完了することによってイーサリアム2.0への大型アップデートが完了することになります。
イーサリアムのハードフォークまとめ
大きく開発フェーズに分けて4段階あるハードフォークですが、実際4回のハードフォークだけでなく必要に応じて何度もハードフォークを行いアップデートを行なっていることがわかります。これからもロードマップ上以外のハードフォークが行われるかもしれませんが、着実にイーサリアム2.0への大型アップデートに向けて前に進んでることは間違いありません。
イーサリアムは有名なアルトコインの一つですが、機能面からワールドコンピュータであると言われることもあります。イーサリアム2.0までのロードマップにあるハードフォークが全て行われた時にワールドコンピュータとしての利便性が大きく向上し、さらに多くの人に注目され使用されることになることが予想されるので今後のハードフォークにも注目していきたいです。