Loom Network (ルームネットワーク)の特徴|基本情報、購入方法、将来性とは
Loom Network(ルームネットワーク)は、時価総額ランキング96位のアルトコインの一つです。(2019年4月16日時点)
Loom Networkは、「Ethereum(イーサリアム)」のプラットフォーム上で開発されたPaaS(Platform as a Service)です。
PaaSとは、ソフトウェアを構築させるための土台となるプラットフォームのことで、ここでは「DAppsChains(ダップスチェーン)」のことを指します。
「DAppsChains」につきましては後程詳しく説明いたしますが、Loom Networkがスケーラビリティ問題を解決したことで話題を集めている技術の一つです。
また、Loom Networkはホワイトペーパー(説明書)がありませんが、その理由としてはこれらのものを何年もかけて作成するよりも、ゲーム作成やスケーラビリティ問題などについて学ぶことを優先したからだそうです。
この記事では、Loom Networkの基本的な特徴をまとめます。
Loom基本情報
通貨名(単位) | Loom Network(Loom) |
公開日 | 2018年3月14日 |
発行枚数上限 | 10億枚 |
コンセンサスアルゴリズム | Ethash |
規格 | ERC20 |
通貨名はLoom Networkで、単位が「Loom(ルーム)」です。
公開日は2018年の3月14日で、発行枚数上限は10億枚となっています。
Loom Networkは、「Ethereum」のプラットフォーム上で開発された「DAppsChains」なので、コンセンサスアルゴリズムには「Ethash」が採用されており、規格は「ERC20」となっています。
Loom Networkの購入
Loom Networkは現在、金融庁に認可された国内取引所からは購入することができません。(2019年4月16日時点)
ただし、海外取引所の「Binance(バイナンス)」では、基軸通貨となる「BTC(ビットコイン)」や「ETH(イーサリアム)」を送金することで購入可能となっています。
Loom Networkの特徴
Loom Networkの特徴としましては、次のようなものが挙げられます。
- DappsChain
冒頭でもお伝えしましたが、Loom Networkは「Ethereum」のプラットフォーム上で開発されたPaaSです。
さらに詳しく説明すると、「Ethereum」がメインチェーンとなっており、「Loom Network」はそのサイドチェーンにあたるということです。
そしてLoom Networkでは、このサイドチェーンのことを「DappsChain」と呼んでいます。
「DappsChain」を開発したことで、従来の「Ethereum」で起きているスケーラビリティ問題を解決することができました。
スケーラビリティ問題とは、「Bitcoin」でも問題となっている送金遅れや手数料の増加、承認速度の低下などをいいます。
「DappsChain」のプログラミング言語には、メインチェーンの「Ethereum」と同じ「Solidity」が採用されており、スマートコントラクト(自動契約)を実装するために開発された独自言語となっています。
この言語は世界的にもメジャーな「JavaScript」に似ているため、プログラミング経験が浅いエンジニアの方でも習得しやすいといった特徴があります。 - Loom SDK
Loom SDKとは、Loom Networkが開発したソフトウェア開発キットです。
Loom SDKは、より多くのエンジニアがLoom Networkを利用して「DApps(分散型アプリケーション)」の開発を行ってほしいといった思いから誕生しました。
高度なスマートコントラクトを作成するためのコードやサンプルも事前に用意されているので、1から「DApps」を作り上げるといった手間がかかりません。
また、こちらは次章で詳しく紹介しますが、既に「DelegateCall」や「CryptoZombies」といった「DApps(分散型アプリケーション)」もリリースされていますので、今後の動向に注目です。 - plasma Cash(プラズマキャッシュ)
plasma Cash(プラズマキャッシュ)とは、メインチェーンとなる「Ethereum」を筆頭に無数のサイドチェーンを作り上げることで、並行処理数を増やしてスケーラビリティ問題を解決する仕組みのことを言います。
この仕組みがLoom Networkに実装されたおかげで、承認時間が1秒以下といった驚異のスピードを実現することが可能となり、「Ethereum」のトランザクション処理の負担も大幅に軽減することに成功したのです。また、plasma Cashにはセキュリティレベルが高いといった特徴もあるので、ユーザは安心してLoom Networkを利用することができます。
Loom Networkで開発されたDApps
Loom Networkは、既に様々なDAppsを開発・リリースしてきました。ここでは、その中でも代表的なものをいくつか紹介していきます。
- Zombie Battleground(ゾンビ・バトルグラウンド)
Zombie Battleground(ゾンビ・バトルグラウンド)は、『マジック:ザ・ギャザリング』 スタイルのカード収集ゲームとなっており、全ゲームアセットとデータは専用の「DappsChain」上に保存される仕組みになっています。
そのためデータの改ざんや、課金したアイテムやキャラクターが消えてしまうといった心配もありません。
また、こちらのDAppsはスマホのみならずPCでもプレイできるようになっていますので、自分の好きな環境でゲームを始めることが可能です。
今後はカードの売買やレベルアップ、スキル開放なども徐々に行われるそうなので、これから期待できるDAppsゲームとなっています。 - DelegateCall
DelegateCallは、「Ethereum」のプログラミングに関するQ&Aサイトとなっています。
このQ&Aサイトにユーザの質問や回答が投稿されると「Karmaポイント」といった報酬を受け取ることができます。
「Karmaポイント」は、メインネットとなる「Ethereum」上でERC20トークンと交換できるので、その後に現金と交換することも可能です。
このようにDelegateCallを通して「Ethereum」に貢献することで本物のお金を稼ぐことができるのです。 - CryptoZombies(クリプトゾンビーズ)
CryptoZombies(クリプトゾンビーズ)は、開発者がDAppsを制作するための学習サイトとなっています。
具体的には、DAppsを構築するためのコーディングを学ぶことができ、料金は無料で利用することができます。
その内容としましては、スマートコントラクトの書き方を教示した後、Loom NetworkのDappsChain構築方法を学ぶことが可能となっており、全くプログラミングの経験がなかったとしてもとても簡単に勉強することが可能です。
また、2018年11月2日にはCryptoZombiesシーズン2をリリースしており、「カスタムゲームモード作成」や、前述した「plasma Cash」についても学ぶことができます。
Loom Networkの将来性とは
Loom Networkは、DApps開発者向けのプラットフォームですが、誰もが簡単に学ぶことのできる優れた開発キットの提供を行なっています。
今後Loom Networkで開発されたDAppsが様々な人々に利用されるようになれば、ブロックチェーンゲームの利点が広まることによってユースケースの拡大につながることでしょう。
このようにLoom Networkは、ゲームにフォーカスしたブロックチェーンとして大変期待されていますので、今後の動向から目が離せません。