Ethereum Classic(イーサリアムクラシック)の特徴|基本情報、購入方法、将来性とは
Ethereum Classic(イーサリアム クラシック)は時価総額が18位の日本でも購入可能なこともあり、有名なアルトコインの一つです。(2019年3月8日時点)
Ethereum Classicは、Ethereum(イーサリアム)という有名なアルトコインにとても似ている名前ですが別の種類となります。
2016年6月にTHE DAO(ザ ダオ)事件が起きた時、ハードフォークを行うことで事件の不正な取引をなかったこととして取り扱い、分岐した側が現在のEthereumブランドを引き継ぎましたが、この中央集権的な処置をよしとしない側が元あったEthereumのオリジナルチェーンを引き継ぎ、開発しているものが現在のEthereum Classicとなります。
この記事ではEthereum Classicの基本的な特徴をまとめます。
Ethereum Classicの基本情報
通貨名(単位) | Ethereum Classic(ETC) |
公開日 | 2016年7月20日 |
発行上限 | 約2億3000万枚 |
コンセンサスアルゴリズム | PoW |
Ethereum Classicの単位はETCです。
公開日はハードフォークを行なったタイミングなのでEthereumより新しいですが、チェーンとしては元々のEthereumとしてのオリジナルチェーンが昔からありますのでブランド名としてEthereum Classicとなった日付になります。
発行上限が設定されており、コンセンサスアルゴリズムはBitcoin(ビットコイン)と同じくPoW(Proof of Work)で通貨の価値を高めていくための仕組みとして、マイニング報酬が減っていく半減期もあります。
Ethereum Classicの購入
Ethereum Classicは金融庁に仮想通貨交換業を認可されている日本の取引所で購入することが可能です。
- bitFlyer(ビットフライヤー)
- DMM bitcoin(DMM ビットコイン)
- coincheck(コインチェック)
など日本円からEthereum Classicを購入できるところが多くあります。
Ethereum Classicが日本でもある程度有名な理由として、日本の認可された取引所で購入できることが一つの要因となります。
Ethereum Classicの特徴
Ethereum Classicの特徴として次のようなものが挙げられます。
- Ethereumとしての特徴
Ethereum Classicも元々Ethereumとして開発されていたので、ハードフォーク後もEthereumのもつ基本的な特徴と同じく、契約の自動化をブロックチェーンで行えるスマートコントラクトの機能や、dApps(Decentralized Applications)と呼ばれる分散型アプリケーションの開発が可能になっています。
- IoT分野への取り組み
IoT(Internet of Things)と呼ばれるあらゆるデバイスがネットワークで繋がり情報をやりとりするモノのインターネットの世界ですが、Ethereum Classicはこの分野に取り入れて使うための開発を行なっています。
IoTを意識したアルトコインの代表としてはIOTA(アイオタ)というEthereum Classicより時価総額が高いアルトコインが存在します。IoTプラットフォームとしてのアルトコインという点ではEthereum Classicの競合はIOTAと言えるかもしれません。
これらの特徴のようにEthereum ClassicはEthereumのもつ基本的な特徴を持ちつつ差別化のための取り組みも行なっていることが分かります。
Ethereum ClassicとEthereumの違い
もともとはEthereumとして開発が進められていたアルトコインですが、多数派が現在のEthereumとしてハードフォークを行い、開発を続けているので、もちろん知名度や時価総額、開発陣やコミュニティの規模といった面で違いがありますが、ハードフォークによって分裂した二つの通貨の違いの根本は理念に起因するものです。
分裂を迫られたきっかけはTHE DAO事件ですが、分裂時に多数決によって仕様変更を行うためのハードフォークを行う点は、もはや中央集権化している自由自在な存在であるという見方もでき、そんなEthereumの運営方針に否定的な人たちがEthereum Classicの開発を行い、運営をすることになりました。
このような経緯をもつのでEthereum Classicは非中央集権的でCode is Low(コードこそ法律なり)というコードに則った合意形成を行い、分散型プロトコルの意義を守り続けるという理念を持ちます。
そんなEthereum ClassicはEthereumと違い流動性も下がり中央集権化しやすいPoS(Proof of Stake)への移行予定もなくコンセンサスアルゴリズムをあえてPoWとしています。
また現在のEthereumは発行上限が決まっていませんが、希少性をあげるためにEthereum Classicは発行上限や半減期を設けている点もEthereumとの大きな違いと言えます。
Ethereum Classicの将来性とは
Ethereum Classicは基本的な特徴としてはEthereumと同じ面を持ちつつ、根本的な理念の部分では非中央集権を大事にするEthereumとは全く異なったアルトコインであることが分かります。
アルトコインの中でも中央集権的な側面を多くもつものや、非中央集権的な側面を大事にしているものなど様々あり、この両側面はどういったバランスが最適なのかは現状まだ判断がつかないものですが、Bitcoinと同じように半減期や発行上限があり希少価値が上がっていくような仕組みがEthereum Classicにはあります。
他にも今後IoT分野への活躍が期待できるアルトコインなのでユースケースの拡大を含め今後の動向に注目です。